ハート・コム インターナショナル
企業研修・講演 医療接遇研修 コミュニケーションアガデミー ワーキングアガデミー ワーキングアガデミー航空業界 会社概要・代表者プロフィール
ハート・コム スクエア 個人情報の取扱い お知らせ 採用情報



八木山峠の向こう側                    2006年2月3日

 私は福岡市の東のはずれに住んでいます。

 飯塚市は、車で30分ほどの隣の町で、五木寛之原作「青春の門」で知って以来、私にとって特別な、何やら神秘的に感じている街でした。

 私が仕事で夕食時に帰れない時に、ベビーシッターとして私の子供たちと留守番をしてくれた、私の教え子の住んでいた町でもあります。

 そのころ、福岡発飯塚行き高速バスは30分に1本で、最終便が22:00発。講演先から夜帰宅したら、大急ぎで彼女をバスセンターに送って行ったものです。

 彼女は広島空港のグランドホステスになり、その後会えなくなりましたが、飯塚に行くたびに、どこかで会えるのではないかしら・・などと考えてしまいます。

 2005年は、この飯塚市で研修をする機会に恵まれました。

 今年(2006年)に入って最初の研修で出会った、女子大生AYAさんには、感心しました。彼女はまだ大学1年生。大人たちの間に入り、言葉遣いやビジネスマナーの勉強のために参加してくださってました。

 普通に今風の女子大生ですが、研修2日目には変身。恥ずかしがりながらも質問をしたり、素直な意見を発表したり、その努力の姿勢に他の参加者が大いに影響を受けました。すがすがしい気持ちにしてもらえたのは、私だけではありませんでした。

 ところで、このAYAさんも含め、研修の2日目に一緒に昼食に行ったときのことです。

 安くておいしい、地元で人気の店に入る寸前、私の目は、その古いガラス戸に無造作に張られたポスターをとらえ、釘付けになりました。

 奈良岡朋子さんと仲代達也さん主演「ドライビング・ミス・デイジー(民藝座&無名塾)」のポスターだったのです。

 店内に入らず、すぐにこのチケット問い合わせ場所に電話しました。

 そしてこの日の夕方には、研修の受講生に場所を教わって、この事務所を訪問し、私は「いいづか市民劇場」とその運営者の方々に出会いました4日後には、もう一度飯塚に来て、「いいづか市民劇場」に入会しました。その翌々日、大好きな俳優さんの演劇を、舞台のまん前で観劇したのです。本当に感激でした。

 興奮覚めやらぬ1週間が過ぎ、新しい講座の開催でまた飯塚に向かいました。

 この講座の1日目の参加者は8名でした。

 私が何かの拍子に、この観劇の話をしましたところ、驚いたことに最前列に座って受講されていたTさんが、あの同じ夜、観劇をなさってたとのこと。Tさんも、最前列で・・・どうも隣にいらした方らしい。真偽を確認する必要も無く、お互いになんとなく覚えていたのでした。今では「間違いない!隣にいらした方だ」と思おうとしています。

 かつて栄えた炭鉱の街飯塚と商業の街福岡を結ぶ街道はいくつかあって、それぞれ、人の営みを見つめ、人間の歩みをしっかり刻んできているのでしょう。

 私の通る、八木山峠は風情があります。八木山バイパスも四季折々のドライブ気分を味わえます。夕方博多に向かう時には、沈み行く夕陽を背にした山々がとてもきれいです。時には雄雄しく、時には優しいその姿が、その日の私をいたわり励ましてくれているような気持ちになります。

 博多から飯塚に向かう時には、峠を越えるとすぐに市街地にはいるためか、「さ〜て今日もこれから!」と、私は快い緊張感を感じ、わくわくしてきます。

 峠の向こう側には、いつも何か素適な出会いが待っていてくれるような気がしています。

 次の飯塚訪問ではどんな出会いがあることでしょう。訪問が楽しみになる街をもっている私は、幸せですね。








Copyright(c) 2002 HEART-COM INTERNATIONAL All rights reserved.