ハート・コム インターナショナル
企業研修・講演 医療接遇研修 コミュニケーションアガデミー ワーキングアガデミー ワーキングアガデミー航空業界 会社概要・代表者プロフィール
ハート・コム スクエア 個人情報の取扱い お知らせ 採用情報



先生の約束
 ものを大切にする人           2007年7月30日

先月、保育園のスタッフ研修のご依頼が続いたあと、今度は保護者の皆様を対象にした「すてきな大人であるために」という講演もご依頼を戴きました。中学校でも、保護者からの電話への対応訓練をご依頼いただき、子どもの環境づくりに関かわることが気になっています。
 NHKの番組(27日)では、教員が保護者からの要望に応えるのが大変な事例が多いということが特集で取り上げられて、昨年も同様の内容を見たので、事態は少しも変わっていないことを痛感いたしました。神聖なる教育の場としての学校であり、教職員の方々にとっては職場でもあることを思うと、問題は複雑です。「子ども」の成長のためには何が最善か・・という第三者的な見識をもったひとが、保護者と教員との中間で、現場をサポートする必要があると、私は思っています。

そのような中、Fさんより私宛に、こんなメールが届きました。

「14歳の中学生の投稿文を見つけました。読んでいて、涙が出てきました。気持ちが良い内容なので、送ります。」

本当に、気持ちの良い文です。すてきな先生との出会いがあった彼女も先生も、今学校は夏休みですね。私も小学校の恩師(故人)を思い出し、涙が出てしまいました。何に投稿されたかは不明ですが、皆様にもご紹介しましょう。

  ======================================

【投稿文】
私が小学生だった頃の話です。
小学1年生のときの担任の先生は、とっても優しい先生でした。
その先生が私たちのクラスをもったのは、1年だけ、そして、他の学校へ転勤してしまいましたが、とても印象に残っている先生です。
その先生が、「みなさんが今もっている筆箱は、みなさんがお勉強するときに使う大事なものです。 だから、大事に、大事に使ってください。6年間大切に使った人には、先生が筆箱を買ってあげます。約束ですよ」と言いました。 約9年たった今でもハッキリと覚えています。
私はそのとき、なぜか、ミッキーの赤いパカパカ開く筆箱(分かりますか??)を「6年間、絶対使ってやる!」と思ったのです。
パカパカ開くタイプの筆箱は、たくさん入らないし、落としたら欠けるし、とても使いづらいのですが、どんなに欠けても、ミッキーが真っ黒になっても、大切に使い続けました。 そして6年生になり、もうすぐ卒業というころ、私は文集委員になり、あの先生に文集に載せる原稿を依頼する手紙を書きました。 「今でも筆箱使ってます」と書いて送りました。
でも、覚えていないだろうと思っていたので、それを書いた事もすぐ忘れてしまいました。
そして、卒業式の数日前、私宛の宅急便が届きました。
なんと、あの先生からだったのです!
中身は、新しい筆箱と手紙でした。
その手紙には、こう書いてありました。(全文です!)
「お元気ですか。いよいよ卒業まであと数日ですね。一足先にプレゼントをお贈りします。
一ヶ月程前から、探していたのですが、なかなか『これだ!!』というのが見つからず、
『どうかなあ?』『使ってもらえるかな・・・?』という感じです。気に入ってもらえたら嬉しいのですが。
六年間、大切に使った筆入れは、宝物ですね。
物を大切にできる人は、人もそして自分のことも大切にできる人だと思います。自分のことを大切にできる人は、人生も・・・つまり一日一日を大切に生きられる人です。どうぞ中学校でも充実した一日一日を過ごしてください。遠くから応援しています」

先生のなつかしい字、気持ちのこもった文章に自然と涙があふれていました。
そして温かい気持ちでいっぱいになりました。
「物を大切にできる人は、人もそして自分のことも大切にできる人だと思います。 自分のことを大切にできる人は、人生も・・・つまり一日一日を大切に生きられる人です」
「物を大切にする」そういうとても小さなことをできる人が、人間として素敵な人なんだと思います。その先生みたいに素敵な人になりたいな♪
ちなみに、先生のくれた筆箱はファスナーのところが壊れてしまい、今は別のものを使っています。
でも、その筆入れもずーっと大切に使おうと思っています。





Copyright(c) 2002 HEART-COM INTERNATIONAL All rights reserved.